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防災

災害時の怪我|身近なモノを利用した応急処置(手当て)の方法を学ぶ

救急バッグ

Alexas_Fotos / Pixabay

あなたは怪我の応急手当ができますか?

 

『そんなひどい怪我をすることはない』

『救急車を呼べば大丈夫』

 

このように楽観的に考えてはいないでしょうか?それではいざという時に生き残ることができません。

災害が発生すれば、一定確率で必ず怪我をする人がでてきます。それはあなたかもしれませんし、あなたの大事な人かもしれません。

しかし、短時間に大量の怪我人が発生するため、救急医療は追い付きません。救急車を呼んでも、すぐに来ることはないでしょう。

 

大きな切り傷で、出血がひどかったらどうしますか?適切に止血することができますか?

 

適切な手当てさえできれば、命が助かる確率が大幅にアップします。今回は災害時の怪我と、その対処法について解説していきます。

 

  • 心肺蘇生法
  • 止血法
  • 骨折・捻挫
  • 切り傷・かすり傷
  • やけど
  • 熱射病
  • 負傷者の搬送方法

 

大切な人を守るため、必ずマスターしておきましょう。

心肺蘇生法

心肺停止状態は一番深刻な状況です。即、応急手当てを開始しましょう。まずは全体の流れを把握してください。

 

  1. 怪我人の意識を確認
  2. 周囲に協力を求める
  3. 呼吸をしているか確認
  4. 心臓マッサージを開始
  5. AEDを使用

 

心肺蘇生法というと臆してしまうかもしれませんが、やるべきことは少ないです。落ち着いて行動すれば、誰にでもできます。

怪我人の意識を確認

まずは怪我人に意識があるかを確認しましょう。肩を叩きながら声をかけてください。

周囲に協力を求める

反応がないようなら、周囲に助けを求めましょう。頼むことは2つだけです。

 

  • 救急車の手配(119番)
  • AEDの搬送

 

AEDがどこにあるかは、以下のサイトで調べることが可能です。自宅周辺だけでも確認しておきましょう。いざという時、大事な人を守ることができます。

財団全国AEDマップ

 

呼吸をしているか確認

周囲に協力を求めたら、呼吸の確認をします。お腹から胸を10秒ほど見て、動きがなければ呼吸をしていないと判断してください。

心臓マッサージを開始

呼吸をしていなければ、心臓マッサージを開始します。胸の中央に両手を重ね、胸が5cm沈む力で圧迫を繰り返します。圧迫の速度は【1分間に100回】程度です。

 

感染症防止の観点から、マウスピースがない場合、人工呼吸はしないほうがいいでしょう。

 

AEDを使用

AEDが届いたら、直ちに電源を入れます。その後はAEDが指示を出してくれるので、従うだけです。電極を2枚貼り、電気ショックをかけます。

電気ショックが必要かどうかの判断もAEDがしてくれます。電気ショックが終わったら、心臓マッサージを再開します。

AEDの使い方

 

止血法

人間は3分の1の血液を失うと、生命が危険になります。

直接圧迫止血法

出血部位を直接おさえて圧迫止血する方法です。

 

1つ条件があり【圧迫に使用するタオルやガーゼは清潔なモノ】を使用してください。

 

それさえ守れば、どんな部位からの出血にも利用できる方法です。ゴム手袋やビニール袋が手に入るようなら、血液に触れないよう圧迫する手を覆ってから止血しましょう。

間接圧迫止血法

直接圧迫法ができない場合、間接圧迫法を実施してください。出血部位よりも心臓に近い位置を圧迫します。肘から先の出血なら、上腕の内側。膝から先の出血なら太ももの内側。何かで縛っても、手で圧迫してもOKです。

 

清潔な布が手に入ったら、すぐに直接圧迫法に切り替えてください。

 

ハンカチ・タオルよりも手ぬぐいが便利!手ぬぐいはハンカチよりも長く、タオル代わりにも使用できます。

 

骨折・捻挫

骨折した場合、添え木で固定しましょう。骨をまっすぐに固定できれば、何でも構いません。

 

  • 指の骨折:割り箸、ボールペン、ネクタイピンなど
  • 腕・足の骨折:段ボール、丸めた新聞、傘、麺棒など

 

添え木の固定は輪ゴムや粘着テープを利用します。テープなら動かないようにしっかり巻きましょう。

段ボールはギブスの代わりに最適です。腕や足を包むように固定しましょう。骨折は指先まで痛みが出てくるので、長さは指先まで確保してください。

テープがない時は、ネクタイを利用しましょう。着用状態の輪っかのまま、2ヵ所固定します。

切り傷・かすり傷

出血の少ない切り傷、かすり傷は圧迫止血までする必要はありません。傷を水で洗い、清潔なガーゼを当て、包帯、手ぬぐいなどで巻きます。包帯の代わりには、以下のモノが利用できます。

 

  • 手ぬぐい
  • ストッキング
  • バンダナ
  • ネクタイ
  • ラップ

 

簡単な救急セットがあると重宝します。

やけど

水道が利用可能な場合、20分ほど流水で患部を冷やしてください。水道が使えない場合は、ペットボトルの水を利用します。手当の際は以下の点に注意しましょう。

 

  • 衣類の上からのやけどは、衣類を着たまま冷やす
  • 水ぶくれは破らない

 

手のひら10個分の面積を目安に、軽傷と判断します。それ以上の面積にやけどがある場合、すぐに医療機関を受診しましょう。

熱射病

熱射病の応急手当は体の冷却塩分補給です。

日陰に移動して、仰向けに寝かせましょう。水がある場合、体に水をかけます。水は蒸発する際に外部の熱を奪うので(気化熱)、濡らしたタオルをかけて、うちわであおぐのも効果的です。

意識があるようなら、塩分を補給させます。500mLの水に、小さじ1杯の塩を溶かして飲ませましょう。

 

 

負傷者の搬送方法

負傷者を移動しなければならない時は、以下の方法で搬送してください。

1人で運ぶ

負傷者に意識があれば、普通におんぶしてください。ただし、骨折、内臓損傷がある場合は避けましょう。

2人で運ぶ

  1. 負傷者に意識があれば、体育座りしてもらいます
  2. 搬送する人は、両サイドに立ち膝でしゃがみます
  3. 負傷者の膝の下に腕を通し、しっかり握り合います
  4. 反対の腕は負傷者の背中でしっかり握り合います
  5. 負傷者の両腕を肩にかけて搬送します

担架の作り方

意識がない、骨折、内臓損傷などの場合、担架を作りましょう。搬送者2人の上着を利用します。

 

  1. 丈夫なツッパリ棒、物干し竿などを2本探してくる
  2. 2本の棒を握った状態で、上着を脱がしてもらう
  3. 脱いだ上着を棒に通す
  4. 反対側からも同様の作業を繰り返す
  5. 負傷者を乗せて運ぶ

 

後方の搬送者が負傷者の表情を観察できるように、負傷者の足を進行方向に向けて運びます。

棒や服がない場合、丈夫な板でも代用可能です

災害弔慰金・災害障害見舞金

あってはならない事ですが、身内が死亡したり、失明などの重大な障害を負った時は行政からお金が支払われます。

災害弔慰金の支給

(1)実 施 主 体 市町村(特別区を含む)
(2)対 象 災 害 自然災害
・1市町村において住居が5世帯以上滅失した災害
・都道府県内において住居が5世帯以上滅失した市町村が3以上ある場合の災害
・都道府県内において災害救助法が適用された市町村が1以上ある場合の災害
・災害救助法が適用された市町村をその区域内に含む都道府県が2以上ある場合の災害
(3)受 給 遺 族 ア.配偶者、子、父母、孫、祖父母 イ.死亡した者の死亡当時における兄弟姉妹(死亡した者の死亡当時その者と同居し、又は生計を同じくしていた者に限る。)
(4)支 給 額 ア.生計維持者が死亡した場合 500万円 イ.その他の者が死亡した場合 250万円
(5)費 用 負 担 国 1/2 都道府県 1/4 市町村 1/4

災害障害見舞金の支給

(1)実 施 主 体 1に同じ
(2)対 象 災 害 1に同じ
(3)受 給 者 (2)により重度の障害(両眼失明、要常時介護、両上肢ひじ関節以上切断等)を受けた者
(4)支 給 額 ア.生計維持者 250万円 イ.その他の者 125万円
(5)費 用 負 担 1に同じ

引用:内閣府

万が一のことを考え、記憶にとどめておいてください。

まとめ

以上、災害時の怪我|身近なモノを利用した応急処置(手当て)の方法を学ぶについての解説でした!

 

  • 心肺蘇生法
  • 止血法
  • 骨折・捻挫
  • 切り傷・かすり傷
  • やけど
  • 熱射病
  • 負傷者の搬送方法

 

どれもとても大切で、知っていれば大切な人を守れる確率が格段に高くなります。

災害に備え、一度は訓練しておきましょう!

 

痛みに関しては、鎮痛薬を常備しておくと安心です

 

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