看護師という女

マジメな薬剤師がすごいのか?|専門職の前に社会人としてのスキルが必要

真面目

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薬剤師をやっていると『真面目ですね』『堅実ですね』『いい仕事ですね(食いっぱぐれない)』などと言われることが多いです。

研修会や講演会に参加した時も『薬剤師の先生方は非常にマジメな方が多く・・・』などと話を始める演者をよく見かけます。

これは相手をおだてる為に言っているのですが、そのたびに思うことがあります・・・

 

マジメって良いことなのでしょうか?

 

マジメとは裏を返せば『冒険しない』『頑固』『融通が効かない』などということもできます。私は薬剤師に対して、コチラのイメージが強いです。

安全圏で働き、マニュアルから逸脱することを嫌うロボット薬剤師が多いのも事実だからです。

マジメな薬剤師がすごいのか?

薬剤師は確かにマジメな人が多いという印象があります。とはいっても様々な職種に就職できるのが薬剤師です。

 

  • 病院
  • 調剤薬局
  • ドラッグストア
  • 製薬会社
  • SMO
  • CRO
  • etc

 

私は病院、調剤、SMO、CROで働いた経験があります。友人は製薬会社のMRが多いです。しかし、MR、SMO、CROの薬剤師は真面目な方は少ない印象。

皆さんのイメージするマジメな薬剤師は、病院・調剤で働く方が多いでしょう。

 

もちろん、MRなどが不真面目といっているわけではありません。

 

今は病院の薬剤部で働いていますが、同僚の中には飛びぬけて頭でっかちで融通の利かない薬剤師が数名いるのでした。

真面目な薬剤師にありがちな4つの問題点

マジメな薬剤師が引き起こす問題には何があると思いますか?いくつか例をあげて紹介していきます。

細かすぎる点まで問い合わせをする

恥ずかしながら、私の働く病院は未だに手書きカルテ&処方箋です。手書きは本当にミスが多く、薬剤師としてどこまで許容するべきか判断が難しいところがあります。

 

ですが『処方の意図が明らかにわかる』場合でも、疑義紹介をする薬剤師がいます。

 

もちろん、その薬剤師の言い分に筋が通っているのは分かるのですが、細かすぎるところまで疑義紹介をしていると時間もかかりますし、他部署からの評判も悪くなります。事実、他部署からその薬剤師に対してのクレームが入って、対処に追われることもありました。

医師・看護師との円滑なコミュニケーションこそ、患者に良い医療を提供することができるんですけどね。

間違い探しが仕事になる

このように細かいミスばかりを見つけていると、間違い探しが薬剤師の仕事になっていきます。

サイン漏れ、年齢漏れ、処方日漏れ・・・もちろん処方箋としては未完成ですが、当院は院内処方です。調剤薬局とは異なり、いかようにも対応することができるのです。

午後の落ち着いた時間に先生に書いてもらえばいいだけの話です。ですが・・・

 

間違い探しに気を取られ、肝心な薬の注意を置き去りにしていることが散見されます。

 

ゲンタマイシンの注射が1日3回で処方されたら、問い合わせなければならないことがありますよね?そこには気が付かず、体重による投与量ばかりをチェックしているのです。

添付文書と比べて間違い探しをするだけなら、ロボットで十分ですね。

仕事という意識が低く効率が悪い

病院薬剤師は『仕事』という意識が低く、効率度外視で業務にあたることがあります。真面目な薬剤師は『非営利組織だから・・・』などと言いだすのですが、儲けなければ給料はもらえません。

病院の性質上『利益が一番』ではいけませんが、決して無視していいモノではありません。

患者1人の薬剤管理指導に、2時間もかけているようではいけませんね。1件380点しか算定できないので、8時間勤務したら4件で1,520点です。月に20日勤務したら30,400点で、約30万円の収入となります。

 

これでは薬剤師1人を雇うこともできません。

 

こんな働き方をしていては、いずれ病院が潰れます。病院が潰れたら、そこに入院していた患者、通院していた患者はどうしたらいいのでしょうか?

いくら非営利組織といえ、継続可能なビジネスモデルを考えられる薬剤師である必要があります。

先の提案ができない

真面目な薬剤師は添付文書の内容をよく覚えています。『長期になっているので、抗生剤はやめてください』『高齢者の眠剤は、〇〇mgまでです』といった疑義紹介をするのです。

 

ですが、この問い合わせに意味があるのでしょうか?

 

ハッキリ言ってしまうと意味がないどころか、医師との関係性の悪化さえ招く可能性さえあります。

 

この点に関して、調剤薬局の薬剤師の苦労は絶えません。先生に直接話に行く機会が、ほとんどありませんからね。

 

ですが、病院薬剤師ならすぐにカルテを見に行けますし、処方を受けた看護師の意見だって聞くことができるのです。

 

  • なぜ、抗生剤が長期で処方されているのか?
  • なぜ、高齢者の用量を超えた眠剤が処方されているのか?

 

医師が抱える問題に寄り添って疑義紹介をかけ、その次の一手まで提案しなければ、チャチャを入れられただけと感じる先生も多いことでしょう。

培養検査で菌が消えなくて悩んでいるのかもしれませんし、患者からの要望が強くて用量以上の眠剤を処方したのかもしれません。

次の一手を提案するには知識も必要ですし、普段からのコミュニケーションで信頼を獲得しておなければなりません。真面目な薬剤師は『知識』だけしか持っていない場合が多いのです。

専門職の前に社会人としてのスキルが必要|医師・看護師と仲良くしよう

我々薬剤師は専門職である前に、一社会人です。医師や他の医療従事者と円滑なコミュニケーションがとれてこそ、知識を披露することができます。

では、どのようにしたらコミュニケーション能力が身に付くのか?私たちの身近には最適なお手本がいるので、彼らの行動をマネするだけでOKです。

MS・MRを見習う

病院や調剤で働いていると、MSやMRがちょくちょく顔を出してきますよね。彼らの営業スキルはくまなくチェックしましょう。薬剤部ならMSの方がいいですね。

薬の急配に対応してくれたり、採用薬のIFを持ってきてくれたり、MRに取り次いで資材を持ってきてくれたり、品薄な医薬品を確保してくれたり・・・etc

このようにして、彼らは私たち薬剤部の信頼を獲得していくのです。そんな彼らからのお願いがあれば、素直に聞くこともできるでしょう。では、彼らは一体何をしているのか?

医師・看護師の困りごとを率先して解決する

MSは、私たち薬剤師の困りごとを解決してくれているのです。それも率先して解決してくれます。そうすることで、薬剤師の信頼を勝ち取り、自分たちの要望を通しやすくしています。

 

これをそのまま医師・看護師相手に真似すればいいだけの話なのです。

 

とても簡単なことですね。

専門職という肩書きにこだわらない

ところが真面目な薬剤師は『薬剤師は医師、歯科医師と並ぶ医療の担い手だから・・・』『薬剤師が看護師に媚を売るなんて・・・』こんな風に考えて、相手の困りごとを解決しようとはしません。

 

困ったときに協力してくれないMSがいたらどうですか?

 

そんなMSの会社から薬を買いたくはありませんよね。

私は看護師の代わりに病棟の電話番もしますし、薬の配達、消毒薬の管理もします。(うちの病院では看護師の業務)それをやるうちに仲良くなりますし、いざという時は味方にだってなってくれるのです。

医師に調べ物を頼まれたら、文献を取り寄せて重要ポイントにマーカーを引いて説明しに行きます。このようにして関係性が出来上がると、こちらの面倒な要望も聞いてくれるようになるのです。

まとめ

以上、マジメな薬剤師がすごいのか?|専門職の前に社会人としてのスキルが必要についての紹介でした!

真面目な人が多いと言われる薬剤師ですが、『融通が効かない』『細かすぎる』『理想論』ばかりが目立ってしまうと本領を発揮することはできません。

 

薬剤師の力を最大限に活かすには、専門職以前に社会人としてのコミュニケーション能力が必須です。

 

マニュアル通りのロボット薬剤師にはならず、医師・看護師とともに患者のことを考えられる味のある薬剤師を目指しましょう(^^♪

 

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